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ぼんちのりのレビュー・感想・評価

ぼんち(1960年製作の映画)
3.0
古いしきたりと世間への建て前を武器に一家の裏・頂点に君臨し続ける姑共。水面下で繰り広げられる女の熾烈な闘いが醜くて嫌になっちゃう。正当な血筋の男の子が一家を継ぐより、良く出来た男を婿養子にもらい家長へというやり口が確かに効率良くて、しかし跡を継ぐことに効率の良さを求める思考回路のいやらしさに最早笑えてくる。
大通りの人の往来、摺足で歩く足袋の足元、巨大なビル群、風で翻る旗、時折映されるこれらのパーツによって映画全体に一定のリズム感が生まれる。
若尾文子さんが抜群に美しい。
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