アリバイ

ぼんちのアリバイのレビュー・感想・評価

ぼんち(1960年製作の映画)
4.2
この映画はきくぼんではなく、きくぼんを取り巻く女たちの話である。ひとりひとり違った立場があり、自分が主人公であるかのように振る舞う。しかし特にぶつかる訳でもない。だからこそ、その散らかりを昇華した入浴シーンはお見事。
きくぼんが本当にやりたいがままでしみったれているので前半大丈夫か?となったが、戦後に至っても一貫してそのままなので、しみったれているというより飄々としているという表現の方が正しいのかもしれない。このきくぼんの描き方は、山崎豊子と市川崑の間で一悶着あったようで、なるほどと。
にしても、船場の風習恐ろしいなぁ。
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