素晴らしい、驚いた。高峰秀子の凄み。『二十四の瞳』とも、そして、傑作『浮雲』とも異なる、全く別の女性像を構築する。女優とはかくあるべし。八の字の眉毛、下から見上げるような卑屈な視線、だらしのない歩…
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花のいのちは短くて苦しきことのみ多かりき。
本作の最後の最後、この一文で鳥肌が立った。何と素晴らしい作品だろう。こういう詩的な作品を観ると自分は映像よりも何よりも言葉を信じる文学の虫なのだとつくづ…
昭和初期、貧乏で放浪する人生を送ってきたふみ子は、女給をして働きながら物語や詩を書いている。駄目な男に惚れてしまう性分に苦労しながらも、「私の人生はここで終わるもんじゃない」と、たくましく生きてゆく…
>>続きを読む正直放浪記というと、森光子がでんぐり返しをしているイメージしかなかった
が、
なぜ今まで見ていなかったのか、というくらいの作品だった!
まず、高峰秀子がわざと見た目を綺麗じゃなくしている。眉毛…
こりゃすごいよ高峰秀子。なかなかに素晴らしい作品だった!
前半がかなり貧乏くさいメロドラマになっちゃって、2時間辛いかなあ、と感じるんだけど実はどんどん良くなっていく。
おそらく自分が見てきた成…
気になった言葉
私が詩を書いているのは、これだけじゃないんだぞ、私の人生はこれだけで終わるんじゃないんだぞって、自分に言い聞かせて、せめてもの慰めにしてんのよ。偉くなれるなんて思ってやしないわ。
…
2020-176
(本当に死にたいわけではないが死にたいと言うと気が済む云々)『気が済むということは、いちばん金のかからない楽しみだ』
わかるぅ‼︎
綺麗な女優が林芙美子を演じてもねぇ…と期待し…
いろいろな演じ方があると思うけど、猫背で上目遣いでジトっとしながらも時々ひょうきんなキャラクターがめちゃくちゃ良くて釘付けだった。
泣きそうな時におどけてペロっと舌を出すのとか、家を出てく時の泣き顔…
ホント胸に刺さる映画であった。
腹が減る。金がない。仕方がないから今川焼き一個で済ます。それもないなら食わずに済ます。金がないのに本を買う。金がないから本を売る。なけなしの金を他人に貸す。金がない。…