井上ひさしさんの太鼓たたいて笛ふいて、
ト云う戯曲を以前読んだコトがある。
放浪記で成功してからの林芙美子の物語である。
それがいかにも面白かったので、観てみた。
原作は、舞台版の菊田一夫氏の戯曲。…
高峰秀子は自分がわざとブスに見えるように、メイク照明演技を研究したそうだが、たしかに他の映画の秀子よりも圧倒的に卑屈で感情移入できそうでできない。
すごく気持ちの良い人物像というわけではないが、高…
ヒロイズムから遠いヒロイン。
下手するとベタついた演技になりそうだけど、高峰秀子が演じるとどこかドライな印象になる。
心優しく誠実な加東大介ではなく、性懲りもなくダメな色男の宝田明、仲谷昇のほうを…
高峰秀子の振り幅はすごい。この気怠さと清濁併せ持った感覚。原作者に寄せた外見。ゴンドラの唄。いのち短し恋せよ乙女。塵箱をぶちまけたような貧乏を披露するような散文。仕事を転々とする。まだ名前を彫られて…
>>続きを読む新文芸坐・没後50年 名匠・成瀬巳喜男 戦後名作選にて。何でも成瀬監督だったら良いくらいなんだけど、どこをどうとってもとても良い。
当時はいいんだろうけど、みたいなのもなく、この普遍性。
高峰秀子の…
不覚にも冒頭から涙してしまった。
父親を馬鹿と罵る少女の眼に浮かんだ涙を見て、このあとに続く彼女の人生に思いを馳せてしまう。相当にキモい見方。
それにしても高峰秀子が演じる根性がひん曲がっていて図…