8Niagara8

放浪記の8Niagara8のレビュー・感想・評価

放浪記(1962年製作の映画)
4.6
高峰秀子の名優たるわけはこういうところにあるよなと思いながら楽しんだ。
感情豊かに俗人的なキャラクター。
彼女が林芙美子を演じ文字通り記念碑的作品である。

産みの苦しみとは正にこのことで、全編の多くは人生の影なる側面にフォーカスする。
これだけダウナーなペースに終始しながら、興味深く映像に釘付けにされるのは演出の妙。
短い人生の中の長い苦労。
カタルシスの妙。観終わった時の満足感が凄い。
ここでも往々にして、腑抜けた男が顔を出す。

草笛光子が美しいし、加藤大介流石。
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