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あの胸にもういちどのhasseのレビュー・感想・評価

あの胸にもういちど(1968年製作の映画)
3.6
結婚生活に飽いた新妻(マリアンヌ・フェイスフル)が、一度不倫した大学教授(アラン・ドロン)を忘れられず、スイスからドイツへバイクで会いにいくお話。監督は当時すでにハリウッドでMパウエル等の撮影監督として実績を上げていたジャック・カーディフ。

全体を通しての出来映えは別に大して言うことはないのだが、裸身に黒革のバイクスーツをまとい、夜明け前の町をオートバイで滑走するマリアンヌ・フェイスフルを愛でるのが楽しい、フェティッシュな映画。

冒頭、フェイスフルが変な夢を見てアラン・ドロンに会いに行くのを即決し、ライダースーツを着てバイクにまたがるショットのワクワク感。夜明け前のやや霧がかって、空気がキュッと引き締まった雰囲気も良い。モノローグの使い方とかクローズアップのやり方とかがまぁまぁ芋っぽくてダサいんだが、そんなのどうでもよくなるくらい。
バイクで町を疾走するショットに、教授とのアバンチュールの過去回想が挿入されるが、回想おわりに恍惚とした表情で身悶えするフェイスフルがドM変態くさくて可愛い。(でも、前見ずに運転するから最後ああなるんだよ…)
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