むるそー

パンダコパンダのむるそーのレビュー・感想・評価

パンダコパンダ(1972年製作の映画)
3.0
おばあちゃんと一緒に暮らすしっかり者のミミ子は、1人で留守番している時にパンダの親子に出会う。パパンダにお父さんになってもらうかわりにコパンダのお母さんになったミミ子。3人の奇妙な家族ごっこは、徐々に近所の人たちにばれ始め…

宮崎駿・高畑勲タッグの子供向けアニメ。ジブリらしさ、宮崎高畑らしさを感じたわけではないけど、心休まる良い作品で疲れた心に刺さってまう

ただ、両親のいないミミ子がパパンダに押し付ける少し歪んだ父親像や、本作で描かれる家族という関係性には、意図的かはさておきピリッとシニカルな一面も見えてくる。

"お父さんがいない?それはいけない" "パパは毎日仕事に行くものよ" というセリフだけでなく、家族という結びつきを無理やり作らなくてはパンダ親子と一緒にいる権利さえ与えられない歪な構図は、パパンダが動物園にタイムカードを押して働きに出ることで父親としてミミ子の側にいることを許されるというオチも含めて少し怖さを感じた🐼
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