なんとまあ、また、タイトルとは相反する皮肉なストーリーで・・。
さすが、「ウンギョ　青い蜜」の脚本・監督を担当したチョン・ジウ作品だけあるなあ。

1999年制作と、これはまた、随分、昔の作品でありながら、主要キャラクターにチョン・ドヨン、チェ・ミンシク、チュ・ジンモと今や韓国を代表するスター陣がズラリと揃っているのが凄い。

たまたま同じマンションの一階違いに住むことになってしまった夫婦と、その美しく肉感的な妻の元恋人。不倫を繰り返す果てに訪れた運命とは・・？

痴情のもつれ・・とは良く使われる表現ではあるが、実際にこのような殺人事件を基にしているのではないかと思わせるほど実に描写がリアル。オープニングからのチョン・ドヨンとチュ・ジンモのベッドシーンからして、韓国映画にしては結構濃いめ。事の最中にヒロインが「あなたの身体が好きなの」と呟くのも、冴えない転職活動中の中年親父風のチェ・ミンシクと、圧倒的な肉体美を誇るチュ・ジンモを比較すると、そこも妙に生々しい。

登場キャラクター間で交わされる台詞は少なめながらも、妻の不倫の証拠を発見してしまった後に沸々を湧き上がる怒りがどんどんこみ上げてくる表情の演技は、さすがにチェ・ミンシクは凄みを感じさせる。

郊外の高層マンション群が立ち並ぶベッドタウンならではの、一種、人工的な雰囲気の中で、人間の一番本能に近い部分で行われる道義的犯罪、そして重犯罪。このコントラストも絶妙。ある意味、韓国映画っぽい作り。

別に悪いことでもないし、韓国映画あるあるだろうが、若かりし頃のチュ・ジンモの作品と今を比べると、「あ、韓国映画界では男性も顔いじってんだなあ」と実感。近作の彼の作品と見比べて、あれだけイケメンにしてくれるなら、何なら自分もお願いしてみたいくらい。

ラストシーン・・やっぱり住むならポカポカ暖かい日当たりが良い南向きリビングがいいなと思ったのが素直な印象（笑）。

• #韓国映画

過去鑑賞記録でハ行映画の短いレビューが続きまして失礼します。その先の「スパイダーマン」「武士道シックスティーン」と「トリガール！」はしっかり書いてます。この作品は韓国お得意の情愛エロス系。韓国映画のラブシーンは、最近の日本映画よりも、THE 濡れ場 というインパクトがある。チョンドヨンも情念系女優の1人かもしれない。

全然ハッピーな映画じゃありません 笑

記録。
燃え上がる背徳はハッピーエンドを招くのか…？

何故か急にチョン・ドヨンを見たくなってレンタル。なんとなく分かってたけど全然ハッピーじゃない三角関係。しかも不倫。

のっけから結構激しめなベッドシーンで重めのジャブ。いやいやチョン・ドヨン当時26歳でこれは凄ない？はぇーってなる。

イケないことほどのめり込むってのは分からんでもない心理。しかもリストラで無職、覇気に欠ける夫を養う納得し難い家庭の状況。ほんでベッドを共にしてるのは再会した元カレ。

妻であり母でありつつも、何より女であったボラにとっての安寧が何かは明らか。古本屋で恋愛小説を貪り読むNTR夫ミンギが色んな意味で不憫。その内に不倫相手イルボムの執着は徐々に増していき…

とまぁこんなタイトルだけど誰も幸せにならない映画。ただただ幼い娘が可哀想で、特に感銘を受けることも無かったなぁ。浮気はやめとけってことっすかね。