chaooon

怒りのキューバのchaooonのレビュー・感想・評価

怒りのキューバ(1964年製作の映画)
4.2
シネマヴェーラ渋谷『日常と戦争そして旅 ウクライナ・ジョージア・ソ連映画』特集で鑑賞🎬✨
ずっと観たかったのに日本語字幕では観る手段なくて、去年のジュディ特集ぶりくらいに上映を大歓喜した作品🙌✨
シネマヴェーラ渋谷様ありがとう🥹✨

「雪解け」派の詩人として若い世代の代弁者となったエフゲニー・エフトゥシェンコが、革命直後のキューバを訪れて書き上げた叙事詩『わたしはキューバ』の映画化🎥

一人称のキューバが語る革命前の4つのエピソード🇨🇺
キューバや民衆の苦境、貧富の格差の現実、革命に赴く人々の熱狂を描くプロパガンダ映画。

ソ連とキューバの合作として1964年に撮られた今作は、非共産圏のみならず、ソ連でもキューバでも不興を買い、長らくまともに上映されることがなかったが、この映画を後に見て絶賛したフランシス・フォード・コッポラとマーティン・スコセッシの尽力によって日の目を見たとのこと✨

もうとにかく全編通して凄いのがセルゲイ・ウルセフスキーの超絶カメラワーク🎥‼️
下から煽るように人物を撮ったり、寄ったり引いたりの独特なショット。
アート性が高く技巧が凄い以上になんか癖が強い!
でもかっこいい✨✨

広角で見せるスケール感、ワンカット長回しの圧巻の映像✨
エピソード3の革命に赴く若者たちのエピソードは特に目を見張る!
ラストの葬送のシーンはこの時代に一体どうやって撮ったのか不思議になるくらいの、空撮も取り入れた長回しはもう美しいし、カメラの動きだけで物語性があるという凄み!
エピソード1のパーティのシーンもお金や権力に翻弄され従うしかない、少女の姿を目まぐるしく見せていて、観ているこっちまでクラクラする🌀

叙事詩的な見せ方だけど、当時のキューバの姿のありのままを切り取ったような、ドキュメンタリー的要素も感じる。
道に埋め尽くされるほどの子供たちはエネルギーを持て余し金持ちに集る反面、それを死んだような目で見る大人たちの無気力感の対比。

今作を知ったきっかけは、序盤のパーティーのシーンの長回しやプールに入っていくカメラワークをララランドがオマージュしていると聞いて💙🎶
(怒りのキューバ→ブギーナイツ→ララランドという説もある)

ということでそれが一番の目的だったのだけど、シネマヴェーラで上映したバージョンは108分の短縮版で、なんと該当シーンないというショック😂
あれ?忘れてるだけ?それとも寝てたかな?www
なので結局、YouTubeにあるフル尺140分・英語字幕版を観て補完😇
無事に観れました😌
序盤のそのシーンほんとオシャレ✨

シネマヴェーラもYouTubeもスペイン語と英語の同時通訳みたいな二重音声でちょっと観づらかったけど、昔はこういうの普通だったのかな🤔
chaooon

chaooon