最近は小説に夢中で、久しぶりの映画鑑賞。
最悪な映画体験だけれども、満足度は高い。
日常に土足で上がり込まれる嫌悪感、汚染。
厭という漢字が、感じが適切な一本。
序盤から溢れ出る不穏。大学生、犬、ゴルフクラブ。パーツが揃っていくような気持ち悪さが既にある。
ただ、少し不快な映画と知っているから、そういう先入観があるのであって。
下拵えのような、カメラの切り取り方は、最悪という一点に向かっていくような、確かな予感。
一切どんな映画か知らないで観ると、しんどいけれど、心して観るなら、この狂気を楽しめるはず。
以下ネタバレを含みます。
大まかな展開、ストーリーは面白いけれど、冷めてしまう点も幾つかあった。
メタ構造的になっていて、カメラを意識している点や、巻き戻せてしまう点。そうなると、このファニーゲームの展開になるように、「選んでいる」ということであり、気に入らない点はカットされたり、巻き戻されたりしてるんだろうなと。彼らの日常感が薄れているような気がする。
途中、3人の中で一人脱落するところの人選は一番良いと思ったが、それも「選んでいる」なら面白味が無いなと思った。