Haruki

しあわせの雨傘のHarukiのレビュー・感想・評価

しあわせの雨傘(2010年製作の映画)
3.9
大好きなフランソワ・オゾン監督による小気味よいフレンチコメディ。

ブルジョワ階級の主婦が独自の感性と価値観で、夫の経営する雨傘工場を再建させていく。

オゾンの作品の中ではかなりユーモラスでコメディ要素が強い。

キャラクターみんながそれぞれチャーミングで愛おしい。
確かに夫は独裁的だし、ババンもなんかだらしないし、娘も少し独善的な気もする。

それでもオゾンの朗らかな演出と、スザンヌの快活な性格と度量によって、映画全体が明るくなっている。

秘密や嘘を抱えつつ、素晴らしい愛や思い出も抱えている。
そんな、人間のダサくて愛おしい面がストーリー全体から伝わってくる。

女性蔑視に対するアプローチとしても、ひとつのカタチを提示している気がする。

カトリーヌ・ドヌーヴの演技は魅力的。
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