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サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだのmitakosamaのレビュー・感想・評価

2.9
大映クレイジー映画。相変わらず「どんと節」等とクレイジーの冠をつけておいて川口宏が主役という、良くわからん映画だ。

導入部分はクレイジーが仕切る。
舞台である信濃の支社だけがスーダラ社員ばかりで業績が悪い会社。
クレイジーのメンバーは東京本社に栄転するところから物語が始まる。
始まってすぐクレイジーメンバーが舞台から捌けるって、どういうこと?
で、長野での川口宏の物語が始まる。

業績悪化のテコ入れに社長の息子が来ることになる。支社長含め上役がみんなで社長の息子の懐柔策を考える。
川口宏だけ一人で真面目な見習い社員。彼に息子側に付かれると困るので、川口宏に懐柔策をする…といったコメディ。

うーん、でも全体を見るとなんか釈然としないなぁ。
クレージー的なC調無責任な支社がキリギリス。川口宏がアリの物語の様で、イマイチ話の主軸がブレてる。
まず川口宏はマジメで純朴だけど、最後まで自分から何かアクションをおこす訳じゃない。しかも出世もしない。
無責任な社員が反面教師的なポジションなのに、因果応報な結末にもならない。結局、C調無責任を否定も肯定もしない。
何が言いたいんだ?これ?
一応ヒロインとも結ばれるが、恋愛劇においても主人公がアクションを起こすこともない。すべて受け身。

個々ではスラップティックな笑いに満ちているだけになんか惜しい。
どう考えてもクレイジーか川口宏かどちらかに絞るべきだよな。
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