HitomiAizawa

流れ者のHitomiAizawaのレビュー・感想・評価

流れ者(1970年製作の映画)
4.0
「Le Voyou」 とはパリジャンのスラングでギャングや犯罪者の事である」と訳注されて始まった『流れ者』は、あの『男と女』のクロード・ルルーシュ監督のフィルムノワールです。
主演はジャン=ルイ・トランティニャン。
彼が演じる‘スイスのシモン’は5年前の誘拐事件で刑務所にいる身のはず、それが見事な脱獄劇を果たして今は映画館に居た女性(ダニエル・ドロルム)に匿われています。

元恋人(監督の奥さんクリスティーヌ・ルルーシュ)と我が子に逢いに行くトランティニャンだが、実は5年前の裏切りの報復をするという目的を秘めていたのだった、、。

これがとにかく面白い!黒のスーツに黒のシャツ、ネクタイの代わりにオレンジの柄物スカーフを首周りにしめているトランティニャンが最高にカッコ良い😍

今公開中の『マルセルの夏』の監督イヴ・ロベールが、刑事役で味のある演技をしているのも見逃せない。
その刑事が電話口で「男と女?」と話すのを聞いたトランティニャンがすかさず口笛でフランシス・レイの「男と女」のメロディを吹きファンをニッコリさせてくれる😊
ソフト化を望みたい

あ、最後に。宮藤官九郎の「監獄のお姫様」のあらゆる部分はこの映画のイタダキだった!!!
HitomiAizawa

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