煙

仁義の煙のレビュー・感想・評価

仁義(1970年製作の映画)
4.3
はじめとおわりのショットの長さがおしゃれ。冒頭、夜、信号が赤に変わり左にカメラを向けると猛スピードの車。そのまま駅に到着して容疑者を寝台車で護送。二段ベットの上段に容疑者。昼間になり電車の窓から外を眺める刑事を並走するカメラで映し、そのままズームアウト。電車の全景を映す。ブルートーンの画面。刑務所の中。早朝、昔の女を抱く昔の仲間の家。額縁金庫。金を握らせてビリヤード。車購入。電車から脱走。警察犬は川で臭いを失う。雪。雨。ドライブインで車のトランクへ隠れる。追手を撃つ。ここらにあった互いのズームインは不用意だったんじゃないか。イブ・モンタンかっこいい。幻覚は不用意だったんじゃないか。猫三匹。宝飾店強盗。かなり音を抑えた。ベースもおしゃれ。刑事が歩くラストのショットの時間もおしゃれ。
「賢者シッダールタ、またの名を仏陀は、ひとくれの赤い粘土を手に取り、それで輪を描いてこう言った。“人は、それと知らずに必ずめぐり会う。たとえ互いの身に何が起こり、どのような道をたどろうとも、必ずや、赤い輪の中で結び合う”と」ラーマ・クリシュナ。
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