No.3050
監督は柄本明。第一回監督作品にして、残念ながらこれ以降は一本も撮っていない。
当時25歳、これが映画デビュー作の夏川結衣がいい。
また、当時33歳、北野映画に出始める直前の岸本加世子も存在感があっていい。
『HANA-BI』が公開されるのはこの4年後の1997年である。
そして、製作に相米慎二が入っている。これがミソ。
その相米組常連の柄本が監督で、主役にこれまた常連の三浦友和とくれば、なんだか面白くなりそうな感じがするが、
なんだかよくわからない(笑)。
その「なんだかよくわからなさ」を楽しむ映画らしい。
・急に大雨が降る
・主要キャストが歌を歌う
・謎のキャラが唐突に出てくる
・子役のキャラが立っている
など、
どことなーく、全編、相米映画のモチーフが垣間見られるが、
あくまで「垣間見られる」だけである。
そういう相米要素を柄本監督がどこまで意識してたのかは、よくわからないし、全く意識なんかしていない、のかもしれない。
お祖母さん(久我美子)がおかしくなり始めたころから、お、なんか面白くなりそうだぞ!
と思っても、やっぱりよくわからんw
それより、東京乾電池の役者が総出演し、
それ以外でも、尾美としのりがセリフも役名もないのにチラッと出てきたりと、
キャスティングだけは超豪華である。
(しかも30年前の映画だからみんな若い!!)