海り

十二人の怒れる男の海りのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0
シドニー・ルメットのワンシチュエーションものは、カメラワークが多彩で全く退屈しない。(あとタイトル〜スタッフロール〜本編開始の流れがかっこいい)

陪審員8番は、「無罪を信じている」という立場ではなく、「有罪と言い切れない」という立場であろうと終始努めていて、そこに誠実さを感じる。

以下ネタバレ









すぐ怒鳴る人は、父親を殺した息子という犯人像に、仲違いしてる自分の息子を重ねちゃってたんだろうな。カッとなって写真を破いた瞬間に、恐らくは後悔を感じて、それによって息子への愛情を直視してしまったんだろうか。なし崩し的にではあれど、無罪に投票したことによって、息子のことも許容できるようになればいいなと思う。
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