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十二人の怒れる男のsanyaaanのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
3.8
【18歳の不良少年が実父殺害の容疑で裁かれる。12人の陪審員の判断は如何に...】676

《感想》
12人の陪審員が陪審員室で議論を交わす90分。
場面は陪審員室と化粧室の2部屋のみ。95%は陪審員室。
会話と実況見分で、ここまで伝わるとは素晴らしいの一言。
意見は様々だが、
人の命を軽々しく有罪と決めてはいけないという素晴らしい映画でした。

同じ一部屋の映画で思い出すのは
〝THE GUILTY/ギルティ〟である。
この映画も、会話のみの構成だが、言葉に重みのある素晴らしい映画でした。

★小説の様な
各々のセリフから情景が頭に浮かぶ、小説を読んでいるかの様な映画。
個室での会話だけで、状況を説明し映像を思い浮かばせなくてはならないので、
セリフも細部に説明する様になる。
見ている側が、自ずと映像が浮かぶので、正に小説っぽい。

★一昔前の行動
部屋でスパスパタバコを蒸したり、
ガムの包み紙を窓からポイって...
今では考えられない雑さが時代を感じ取れる映画としても面白い。

★勇気
11:1から反対を言い出す勇気は素晴らしい。疑問に思った事を、流されずに強い意志を持ち貫く事も大切ですね。

《物語》
ニューヨークの裁判所。18歳の不良少年が実父殺害の容疑で裁かれようとしていた。12人の陪審員たちは評決の投票をするが、ただひとり陪審員8番だけが無罪を主張し、改めて審議が行なわれることに。それでなくても疲れきっていた11人は苛立つが、8番の説得によって次々と無罪に転じていく。はたして審議の行方は? 
レジナルド・ローズ脚本のテレビドラマを映画化。
シドニー・ルメットがこの作品で映画初監督を飾った。
(以上「映画.com」より)

監督
シドニー・ルメット
出演
ヘンリー・フォンダ(陪審員8番)
リー・J・コッブ(陪審員3番)
エド・ベグリー(陪審員10番)
E・G・マーシャル(陪審員4番)
ジャック・ウォーデン(陪審員7番)
マーティン・バルサム(陪審員1番)

《こんな話》
・陪審員の審議
・実父殺人事件の陪審

《関連する映画》
・THE GUILTY/ギルティ(一空間のみの作り)
・12人の怒れる男 評決の行方(リメイク版)
・12人の優しい日本人(一応日本のリメイク版)
・狼たちの午後(監督シドニー・ルメット)
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