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十二人の怒れる男のiketakaのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.5
タイトルは何度も聞いたことがあるこの作品。
言わずと知れた名作。
アマプラで見つけたので鑑賞。

これは面白かったです。
映画好きの大半が見たことあるでしょうけど、これはオススメです。
(薦められなくても知ってるか。笑)
言わばワンシチュエーションの作品。
最近多いですよね、車に閉じ込められたり、エレベーターの中だったり、怪しげな密室だったり。
これが元祖なのだろうか、とも思えるほど部屋の中での会話のみで進んでいく。
なのにしっかり見応えがあり、引き込まれる。

陪審員として集められた癖のある12人が、父を殺したとされる少年を無罪にするか有罪にするかを話し合う、というもの。
思い込み、偏見、差別、何となく、など様々な考え方で有罪無罪を判断しているあの場も怖いが、人間とはそういうもの。
完璧なんてことはなく、間違えるのもまた人間。
特に偏見というものは邪魔しますよね。
不完全な中で、傍聴席で見聞きした情報を基に各々が判断する。
正直どれも決定打ではなく、要は“推定何罪か”ってことよね。
推定有罪にしていいのか、する根拠はあるのか、という熱い討論を交わす中で、自分の考えを疑問を持ち始めたり、ころころ意見変えたり、その人間味が垣間見えるのも面白い点。
60年も前にこのクオリティの作品があるって凄いですね。
そして今見てもしっかり面白い。

こんな古い作品初めて見ましたが、見て良かったです。
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