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十二人の怒れる男のumimiのネタバレレビュー・内容・結末

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1957年の作品。

アマプラ配信されているのは知っていましたが、スルーしてました。

ご覧になった方たちのレビューを読んだら俄然観たくなり初鑑賞。

自分の父親を殺した容疑をかけられた少年の裁判を担当することになった12人の陪審員の男性たち。

有罪か無罪か、全員一致の結論を求められる。

有罪ならば死刑。

最初の評決では有罪11人対無罪1人。

そこからたくさんの議論を重ねていく。

とても暑そうな部屋で、エアコンもなく扇風機も動かない。
片側の窓は2ヶ所開けられるけど入口のドアには施錠されている。

観ているこちらまで暑くて汗をかいてきそうなほど。

男性たちも議論が白熱してどんどん汗をかいていく。


古さを全く感じさせないテンポの良さ。

裁判で出た証人の証言が疑わしかったり弁護士が頼りなかったり。
陪審員たちが疑問に思う点がどんどん出てくる。

そしてただの推理が段々と確信に変わっていく。

無罪側の陪審員が増えていき、有罪側が最後のひとりになってどうなるのか息を呑んで見守った。

最後のひとりは、2年会っていない自身の息子との写真を破りながら「無罪」と泣いて意見を変える。

んー、なんで?
と思ってしまった。

ずっと見応え・迫力満点だったのに最後だけあっさりしてしまった印象。

だけど、きちんと話し合う陪審員たちのお手本のような作品で、のりピーのせいで使えなくなった日本の裁判員裁判制度啓蒙DVDの代わりに使えば良いのにと思いました😅

私自身はまだ裁判員を経験したことはありませんが、10年ほど前に選ばれるかもしれないという郵便物は届きました。

ちょっとだけ楽しみで心の中の大半は面倒くさそうな気持ちだったのだけれど、直後に夫の転居を伴う転勤が決まり住民票を移したので選ばれる可能性はなくなりました。

一生のうちに一回は経験してみたい気もしますが、やっぱり見ず知らずの人について責任を伴う判断をしなくてはいけないのは大変なことですよね。
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