MasahideYoshida

十二人の怒れる男のMasahideYoshidaのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
3.4
1957年公開
監督 : シドニー・ルメット
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ある青年の嫌疑を、12人の陪審員たちが裁こうと喧々諤々の議論を繰り広げる密室劇。

合意形成術のすごさ(&恐ろしさ)のお話。「建築家」のそれがまあ弁が立つ弁が立つ。どんどんオセロがひっくり返っていくんですが、人って恐ろしい。ひっくり返される側の「軽薄さ」「思慮の浅さ」「群集心理のもろさ」が何より、おっかないですよね。正しくロジカルに事実を一つ一つつまびらかに行くことは当然大切ですが、その根底にある「理不尽なことが起こってはならない」という矜持が、本当は一番描かれていることなのかもしれない。

ザ・密室劇。演者が誰より楽しそう。