群青

ONE PIECE FILM STRONG WORLD/ワンピース フィルム ストロングワールドの群青のレビュー・感想・評価

2.8
FILM REDを機に再鑑賞&再レビュー。


2009年劇場鑑賞。


そりゃそうでしょ当時単行本集めていたし0巻が欲しいですよ!
ちなみに鑑賞当時両脇は小学生笑
別に1人映画はなんとも思わないんだけどこの時ばかりは寂しかった笑


前作、前々作が既存エピソードの焼き増しだったわけで、地上波も打ち切りになる地域もあり、ワンピースのアニメとしては辛い時期だったのだろう。
じゃあテコ入れには原作者を投入しよう
、という荒技に出た笑
これにより、それまでアニメにはノータッチだった原作者がアニメ映画に参加する流れができた。さらに入場特典に原作者の新規書き下ろしを入れることにより更なる集客を計った。

これによるデメリットは色々あるだろうが、それは置いておいて原作者が製作総指揮に入っているということはそれだけでクオリティ面での大きな担保となる。

初回鑑賞当時は内容が薄く感じ、特典しか良いところがなかった、という感想だったが今回の再鑑賞である程度良いところに気づけた。


シキという、原作者が温めていたキャラが良い。ロジャー時代の大海賊、悪魔の実の凶悪さ、何より本人の残忍さが随所に出ている。彼の弱点が偉大なる航路の突発的な気象現象のため、それを事前に感じ取れるナミはまさにうってつけの存在。
彼女がシキの一味に入らざるを得ない状況まで追い詰める姿はまさに強敵そのもの。

彼の20年来の作戦により奇想天外の島々にいざなわれる麦わらの一味。ストロングワールドというサブタイトル通り、強者だけが生き残る世界をしっかり描いている。

仲間を取り戻すために麦わらの一味の討ち入りもかっこいい。銃を使うのが新鮮だが笑


しかしそれでも不満に思うところもある。
まずストロングワールドというサブタイトルは確かにワクワクするし、アバンでサブタイトルに嘘偽りなし!と思わせるようなアクションを盛り込むのはとても良かった。
しかしそこで終わってしまう。あとはシキの話に終始し、ストロングワールドは単なる添え物・舞台装置でしか無くなってしまう。

あと、この当時まだルフィは新世界突入前。もちろん覇気は習得していない。
そんな状態でロジャー時代の大海賊に勝てる説得力が足りない。
彼の悪魔の実はとても凶悪で、能力者の弱点である海の中に能力者を閉じ込めばそれだけで勝てる。実際ルフィを水の中に閉じ込めたのに、そこから攻撃を加え水の中から出してしまう。なぜだ。閉じ込めば終わるのに…

あと細かいところだけど、シキの一味の漫才がノイズ。おだっちらしいし滑ることが念頭に置かれているのはわかるけどそれを分かった上でも辛い。単純に観ていて辛い笑

しかし興行収入ではシリーズぶっちぎりの1位。結果が出てしまってはやるしかない。ここから原作者としては切っても切れない関係になっていく。
群青

群青