垂直落下式サミング

劇場版 BLEACH ブリーチ The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

3.2
BLEACH劇場版第2弾は、作中屈指の人気キャラである護廷十三隊十番隊隊長 日番谷冬獅郎がメインを張る物語。
と言っても、コイツこの時点で活躍という活躍はしてない気がするんだけどな。読者に卍解の圧倒的なイラストアドを見せ付けた直後に藍染に瞬殺されたのが印象的すぎて、そのあと敵を何人か倒してるはずなのにすっかり噛ませとして定着してしまった。相手が悪いのか単に実力不足なのか、彼の不遇っぷりは連載終盤まで続き、その身を持って「冷静さを欠いた方が負ける」というブリーチ世界における真理を体現し続けたのである。
氷のドラゴンを操る能力で厨二の心を鷲掴みにし、クール系ショタ枠として女子ファンからも寵愛を受けた人気者には強さなど無用の長物だったのかもしれない。最終話付近の大紅蓮氷輪丸完成形を除けば、本作のトーシロが一番かっこいいので日番谷ファンは必見。神社襲撃シーンで鬼道をくらう姿が色っぽい。
氷輪丸がなぜ二振り完成したのかは異例だとしか説明されないし、なぜトーシロは同じ力を持つクサカに勝ち得たのか?というロジックも明示されないのだが、いつもの如くノリとライブ感に身をまかせるのが粋というものだ。師匠この時点では「浅打ち」の設定とか考えてなさそう。
サンボマスターは作品の雰囲気にあってない。