マグ兄

鬼畜のマグ兄のレビュー・感想・評価

鬼畜(1978年製作の映画)
4.4
70年代の貧困層の口減らしの映画。虐待(撮影法が気になる)など刺激的な内容が多いが、効果的だし現実的な作品にしている。ミステリーとしての音の使い方、クローズアップ等の撮影技法も優等生的で特筆するものはないが、効果的だった。
長男が庇うか、見捨てたのか、という意見があるが、前者だと思う。親子の血がと、わざわざ作品中でも発言してますしね。いつでも、逃げれたのに逃げず、警察に証言せず、そして旅館での父の過去話をわざわざ入れてますから。ついでに、「なんでもわかってる」って、奥さんが言ってますから。父親がどういう思いなのかも少しはわかるんじゃないですか?まあ、情にもろく、優しいんでしょうが、根本的に頭が悪い。計画性がなく、逃げ癖もある。この映画に関して、一個一個の発言がわかりやすく意味があってそこも面白かったです。警察も警察でねぇ、長男が可哀想ですけど、現実的。安物映画じゃなくて非常に良かった。最後のシーンは涙が出ました。
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