ハレンチ学園在学生

戒厳令のハレンチ学園在学生のネタバレレビュー・内容・結末

戒厳令(1973年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

73年ATG作品。その風貌と挙動からとてもお前なんぞにスパイが務まるはずがないと北一輝や憲兵隊から軽んじられた兵隊が、最後は北を憲兵隊に売り飛ばし立派なスパイになり仰せたというサイドストーリーはなかなか皮肉が効いていて悪くないと思ったが、別役実の脚本は全体的に観念的に過ぎていたのではないか。それが吉田喜重の意図したところかもしれないしATG作品として見ればまだわかりやすいとも言えるが、理解に及ばないところが多かった。切り返しを使わないカット割やヌケの空間を意識したカメラアングルには唸らされたもしたが、それも含めて観念的に過ぎるきらいは否めなかった。