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ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.6
【サスペンス映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 観客の緊張感を煽る
 ○: 超常現象なし

◆作品名:
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
(2009)
◆サスペンスの要素:
・36年前の少女失踪事件の真相解明

〈本作の粗筋〉 Filmarksより抜粋
・40年前、スウェーデンの孤島で、ある少女が忽然と姿を消した。大物実業家の不正を暴き、名誉棄損で有罪判決を受けたジャーナリストのミカエルは、少女の親族である大企業の重鎮から、少女の捜索依頼を受ける。
・ミカエルは、背中にドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカーの女性調査員リスベットと事件の真相解明にあたる…

〈見処〉
①ハリウッドもリメイク。北欧発の
 傑作ミステリー序章!
・『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』(原題:「Man som hatar kvinnor」=女を嫌う男たち」)は、2009年に北欧スウェーデンにて製作されたサスペンス映画。
・小柄で痩せた青白い肌にドラゴンのタトゥー。鼻と眉にピアスを纏う調査員のリスベットを異質なヒロインに据えた、スウェーデン発の世界的ベストセラー推理小説「ミレニアム」3部作の第1作目にあたる本作は、デンマーク出身のニールス・アルデン・オプレヴ監督がメガホンをとり、ミカエル・ニクヴィストとノオミ・ラパスのスウェーデン俳優の2人がシリーズ完結までコンビを組む「序章」である。

②リメイク作品との比較
・2011年、ハリウッド資本のMGMにより、監督デヴィッド・フィンチャー、主演ダニエル・クレイグ& ルーニー・マーラにてリメイクされたことにより、日本でも一定の知名度を誇る本作。
・「スウェーデン語→英語」「スウェーデン俳優→ハリウッド俳優」「オリジナル作品では幼きときに編集者ミカエルと失踪少女に面識あり」など細かい設定には差分はあれど、サスペンス映画としての緊迫感にはどちらの作品も甲乙つけがたい作品質を誇っている。

③結び…本作の見処は?
本作とリメイク作品。最初に観た作品が「お気に入り」になるでろう亀甲した作品。
○: フィクションながら「福祉国家」の呼び声高い北欧スウェーデンの闇を描く緊迫感溢れるストーリー展開は、三部作随一の完成度を誇り、フィンチャーのリメイク作品の引けをとらない。暴力的な作風は本作が上回る。
○: 36年前の事件と現在の捜査がシンクロする描写は、優れた原作によるもの。
▲: ヒロインのリスベットの乙女心を描き、ロビン・ライト扮するミカエルの不倫交際相手の妖艶さの分だけ、リメイク作品に魅力を感じる。
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