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ホンドーのHKのレビュー・感想・評価

ホンドー(1953年製作の映画)
3.7
CSで鑑賞。ジョン・ウェイン主演の王道ハリウッド西部劇を堪能しました。
しかし50年代以前の西部劇は勉強不足で、実はタイトルすら聞くのは初めて。

ホンドー? 西部劇ですからお寺のホンドー(本堂)のはずもなく、観るとわかりますがウェイン扮する主人公の名前でした(邦題もう少し工夫して)。

日本ではあまりメジャーとは言えないタイトルですが、アメリカではヒット作品のようです。当時46歳のJ・ウェイン本人の企画とか。

ヒロインを演じたジュラルディン・ペイジ当事29歳(『インテリア』『バウンティフルへの旅』)はブロードウェイ出身、本作は映画デビューながらアカデミー助演女優賞候補になってます。

しかも3D映画の先駆けとなった作品のひとつで当事かなりの話題作だった様子。(後から思えば確かに画面に向かってナイフが突き出されたり3Dを意識したと思われるカットがいくつかありました)
監督はジョン・ファーロー、作品はあまり知りませんが奥さんはモーリン・オサリヴァン、娘はミア・ファーロー。

物語は、未亡人(?)と子供が2人で住んでいる小屋にいきなり謎のガンマンが現れるところから始まり、J・ウェイン版『シェーン』とも言われているそうです。なるほど。

全盛期のハリウッド西部劇要素が満載で、インディアンに騎兵隊、ラブロマンスもありで西部での日常生活も丁寧に描かれます。
牧を割った後に斧を丸太や切り株に刺しておくのは、斧の刃を守る(錆びないよう)ためだそうです。いや、勉強になりました。

そして、騎兵隊の幌馬車が連なってサークルを作り、その周りをインディアンが取り囲むクライマックスの攻防戦はかなりの迫力。
後で知ったところによると、そのシーンのみジョン・フォードが演出(ノン・クレジット)しているとのこと。J・ウェインとのよしみでしょうか。
ちなみにJ・フォードはこの前後にウェイン主役で『静かなる男』『捜索者』を撮ってます。

この当時の西部劇としてはインディアンの扱いはかなりマシな方だと思いますがラストは・・・やはりこの時代の限界なんでしょう。
ちょっと驚いたのは全体で90分弱の短い作品なのに、始まって40分あたりでいきなり表示された“インターミッション”(私も最近トイレが近くて困ってますがこれは早すぎでは)。
あと主人公と仲のいい(?)一匹狼の犬(?)サムの扱いがちょっと残念・・・。
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