FranKa

ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポのFranKaのレビュー・感想・評価

2.8
俳優の演技が素晴らしい。が、ストーリーが少々冗長に感じてしまった。《反道徳》の世界観が、自分にはなかなか追いつけなかったからかもしれない。

(1) 社会のかたちばかりの「男女同権」のなかで、背筋を伸ばして、妻として・母として・一人の人格として生きようとした、大谷佐知を、松たか子が演じきっている。

(2) 大谷の佐知に対する猜疑心から、彼の自尊心の低さが垣間見える。死にきれない苦々しさと、それでも生ききれない葛藤が同居する大谷の生き様を、浅野忠信の生み出す空気が伝えている。
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