らんらん

血槍無双のらんらんのレビュー・感想・評価

血槍無双(1959年製作の映画)
3.5
忠臣蔵のサイドストーリー、討入りメンバーの1人である杉野十平次次房を主役とした物語

調べたら架空の人物ではなくちゃんと47士に名前ありました、ストーリー自体もオリジナルではなく事件に関連して作られた講釈の一つを元にみたいです

クレジットでは片岡知恵蔵がトップ、大川橋蔵はトメってなってるけど見ていくと主役は大川橋蔵なので変なねじれも感じる
でも豪華キャストも見所の一つ、さらにいうとクレジットでの力関係、序列も楽しみの一つなわけで、なかなか興味深いです

橋蔵演じる主人公は男前で女にはモテるんだけど、武芸の腕はからっきし
同志達にも期待されてないのが悔しくて、槍の達人片岡千恵蔵に弟子入りして畳返しの秘技を会得し活躍する、みたいなお話

これまた定番だけどみんな名と姿を変えてはいるんだけど、実は赤穂浪士ってのがバレてて、それでも知らないふりをする粋ってのが良いんですよねー
そして橋蔵の役名が平次!ってのがまた面白いなと、今までできなかった畳返しがいざ本番で初めて出来て、はしゃぐように畳を返しまくる橋蔵もかわいかった
他では花園ひろみも良かった!貧しくも兄想いで清楚で可憐で、ヒロインにふさわしい魅力あふれる作品だと思う

全体的にはキャストの豪華さ、討入りの迫力華やかさ、とそれなりの面白さはあるがこの短時間で忠臣蔵を詰め込んでいるのでダイジェスト感、中身の薄さを少し感じるかなーと
若山富三郎、山形勲、長谷川裕見子なども出てるだけって感じて魅力を感じないモブ感
東映時代劇好きなので大目に見て及第点だけど、期待したよりは凡作かなと
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