yadokari

男はつらいよ 奮闘篇のyadokariのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 奮闘篇(1971年製作の映画)
3.8
BS録画観賞。

マドンナは榊原るみ。榊原るみというと連続ドラマ『気になる嫁さん』が印象深いが、それ以前に撮られていた。脇役にミヤコ蝶々や田中邦衛も出演しているので、そのへんをカヴァーしているのか?何よりミヤコ蝶々と渥美清の丁々発止が面白い。ミヤコ蝶々が寅さんの母親というのも納得してしまう。

榊原るみは知的障害者の役というのが、今から考えるとあり得ないような。そのあたりが山田洋次監督のラジカルさなのか。望郷を想う少女の展開は保守的で古典的だが。そのへんのバランスがいいのかな。知的障害者というのもあざとい同情を引く感じでもなかった。寅さんに惚れてしまうのが納得のストーリーだったからか。このへんは無理のない脚本だと想う。

他の作品に比べると地味目に見えるが、ミヤコ蝶々の前半と榊原るみとの恋の掛け合いは派手さはないが秀逸な作品に思えた。
yadokari

yadokari