NM

告白のNMのレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
3.6
湊かなえ原作、サスペンスドラマ。大事なものを失った者たちが更にお互いを傷つけ合う。


終業式。
教師の森口悠子が話しているが生徒たちは大騒ぎ。森口はかまわず無表情のままどんどん話し続けている。
生徒は森口に敬意を払わず、森口も生徒を信用もせず愛情など注いでいない様子。しかも今日はどうやら今までよりも態度が冷え切っている。

森口は今日で学校を辞めるが、驚くような話を始めた。
私の娘は幼い時にこの学校のプールで溺死した。娘の父親はHIV感染者だったため未婚で産み、程なく彼も死んだ。
娘は事故死と判断されたが、犯人の二人はこのクラスにいる。そのうち一人からは証言も取った。
さっきみんなが飲んだ牛乳のうち犯人のものに夫の血を入れておいたから、二人は命の重さを噛み締めるように、と。

犯人の名前こそ出さなかったが、生徒たちにはそれが修哉と直樹であることは明らか。

新学期。直樹はあれから不登校になったが、修哉は変わらず登校していた。
登校を続けた修哉は壮絶な虐めにあった。
虐めている他の生徒は正しいことをしているような気分になれた。

当時、直樹が森口と母に真相を告白したとき、直樹の母は息子だけをかばい、森口と修哉のほうを非難した。森口の娘に対する哀れみの言葉すらない。
新しい担任は事情を知らず状況をますます悪化させる。
この家は夫は仕事、長女は大学で、家にいるのは母子二人きり。
母親もどんどん精神を病んでいく。二人は最悪の結末へ。

修哉はついに反撃し、虐めは終わった。
彼は成績が良く、学校生活は一見上手く行ってさえいる。
唯一できた友達、りん。うちに抱える孤独に共感を覚えた。
だがそのりんも喧嘩した勢いで殺してしまった。

その間も経緯を全て把握している森口。
修哉が一番追い求めているのは母親で、自分の命などどうでも良い。
森口は一番大事なものを消すことにした。

修哉は学校で爆発事件を起こして母に気づいてもらいたかったが、森口はその爆弾を母親の元に運んでおいた。
修哉が爆破スイッチを押すと、森口から電話がかかり、真相を聞いて泣き叫ぶ修哉。
NM

NM