芽

告白の芽のネタバレレビュー・内容・結末

告白(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

日本アカデミー賞最優秀作品賞取る理由がよく分かった。これは面白い。

この映画を見た事がなくても知っているであろう有名な松たか子の「告白」のシーン。
あのシーン冒頭30分で終わっちゃうのね?!まずそこに驚いたし犯人も30分で分かっちゃうんだ。
でもその後の展開がかなり気味が悪い。

加害者側が悪いのは勿論なのだが、傍観者達も中々たちが悪く、1人に便乗して大きな勢力となると、加害者が被害者になりうる事もある。1人の女教師の復讐によって、加害者男子2名と、その周りの人間が狂っていく。
その狂っていく様が、映像や音楽と相まって何故か儚く美しく、そして惨いものであった。

物語的には終始重くて、心が沈んでしまうかなと思ったが、全然そんな事はなく、むしろ清々しい気持ちになった。
確かにこれは2回3回見た方がいいかもしれない。
ウェルテルも中々ヤバい奴なんだよね。他の人たちが狂い過ぎてるから目立たないけど。

湊かなえ大先生、やっぱり天才だな。
こういう不穏な空気を上手く描ける人、
湊先生を超える人はいないのでは?
芽