不快にさせるドロドロとした学園ドラマですが刺激的で個性的な映像表現が素晴らしいですね。中島哲也監督の作品は初めてですが、演出に抜群のセンスが感じられ、すぐにでも他の作品を観たくなります。
携帯使い放題、おしゃべりし放題、教室出入りし放題の荒れに荒れた中学校の教室。担任の先生を演じる松たか子がホームルームで生徒たちに告白するところから物語は始まります。殺された一人娘への犯行の経緯を明かし、犯人の生徒2人を特定し（暗にほのめかし？）、その2人への復讐内容を淡々とした表情で語るのです。冒頭からいきなり濃密な30分。時折差し込まれる生徒達の携帯の画面が告白の進行にアクセントを与えて、観る側の集中力を高めてくれました。
その後、他の主要人物たちからの告白が続き、意外な真実が新たに明かされるなどスリリングに話が進んでいきます。予想できない展開にラストまで釘付けになりました。
あと突然始まる生徒たちのダンスが清涼飲料水のCMみたいで好き。
