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道の0のレビュー・感想・評価

(1954年製作の映画)
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夜の海は特別な力が宿っている気がする

波立ちが生む白と深い闇のコントラスト 
闇は、海と空の境界を消してしまう
そこにはただ漆黒に染まる世界と、自分ひとり
漣 風 砂の擦れる音 星 月 
それらの気配が、自分のなかでことばとなる場所

最後、
たぶんザンパノは、自らの鎧のために掻き消してきた心の声に、夜の海によって、はじめて気づいてしまったのだと思う

約3年越しでだいぶ時を待ったが、やはり映画は来るべくして来るもの 待つことは尊い
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