Hinatano

道のHinatanoのネタバレレビュー・内容・結末

(1954年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

母が10代で衝撃を受けた映画はなにと
聞いたら教えてくれた映画。

イタリア映画はたぶん初めて観ました。

心臓が痛かったけど
いい映画だった…

人間のリアルさが辛いし
そこを描いているのが
いいなと思いました

邪道な考えかもしれないけど
素直な感想。

例えば、監督や役者さんは
悲劇的な境遇のジェルソミーナを
ヒロインとしてもっと魅力的に可愛らしく
演出することもできたと思うけど

とにかく素朴で幼くて、心に傷を負って
パニックになる姿は見ていて辛い…

ザンパノももっと分かりやすく
悪党にして血も涙もないキャラクターに
することもできたと思うけど、

不器用で危険だけど根気強く
教えたり迎えにきてくれる面もあったり

イルマットも分かりやすく救いの手な
キャラクターと思いきや

軽すぎたり陰湿だったり毒を吐くこともあり…

うまく言えないけど、
こんな人物なんですよって
分かりやすいところをピックアップ
するんじゃなくて、人にはいろんな面がある、
リアルさがとても魅力だなと思いました

優しいジェルソミーナは人を責めることが
できず、何もできなかった自分を責めて、
精神が崩壊してしまうのも
ザンパノが彼女が亡くなったのを
知って泣き崩れるのもかなしい…

自分に余裕がある時か
悲しみに沈みたい時に観るのを
おすすめしたい、いい映画でした
Hinatano

Hinatano