サマータイムブルース

道のサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

(1954年製作の映画)
4.0
ジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナさん)に軽い知的障害があって、純真無垢で可愛らしい分、哀愁を感じずにいられない

ザンパノ(アンソニー・クインさん)は旅の間、行きずりの女に手は出すものの、ずっと連れそうジェルソミーナにはそんな気配は感じられない
しかし、行き交う人には妻だと紹介する
これはどういうことなのだろう
ファンタジーと考えれば納得いくけど

旅芸人、ロードムービーという設定でつまらないわけがない、間違いなく映画史に残る名作だと思います

「オレには小石が何の役に立つかわからん、何かの役に立つ、これが無益ならすべて無益だ、空の星だって同じだとオレは思う」
これはザンパノと敵対する綱渡り芸人、イル・マットの言葉です

失って初めてその存在の大きさに愕然とするザンパノは号泣する
ニーノ・ロータの“ジェルソミーナのテーマ”が切なく響く