菅藤浩三

道の菅藤浩三のレビュー・感想・評価

(1954年製作の映画)
3.5
まことに粗野な大道芸人ザンパノ、白痴の演技が見事なジェルソミーナ、1950年代にそんな2人の共依存、そして途中でそれを変化させた道化師イルマットとその不条理な死をえがいたフェリーニの名作。ベネチア銀獅子賞(なお同じ年に銀獅子賞を獲得したのが溝口健二の山椒大夫そして黒澤明の七人の侍)そしてアカデミー外国語映画賞を受賞している。不美人のことをアザミと呼ぶんですね、中島みゆきのデビュー曲の由来がわかった。ジェルソミーナがラッパを覚えるシーンだけは救いがあるが、基本的にずっと暗いし悲しいことに救いに乏しい。それがネオリアリズムなんだろう
菅藤浩三

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