ひろ

ザ・タウンのひろのレビュー・感想・評価

ザ・タウン(2010年製作の映画)
3.5
監督2作目となるベン・アフレック監督・脚本・主演によって製作された2010年のアメリカ映画

犯罪の多い街で育ち、そこから抜け出せない人たちの物語というのは何度も観てきた。ストーリー的には観たことあるような内容だったけど、脚本と俳優がよかったから楽しめた。映画だからこそ楽しめる内容と言ってもいいかもしれない。

犯罪者が主人公なんだけど、しっかり主人公の人間性を描いているから、感情移入して正しいことをしているFBIや警察が敵に見えてくるから面白い。冷静に考えると、被害者に近寄ったり、主人公がしていることは最低なんだけどね。

ベン・アフレックは俳優としては当たり外れが激しいタイプだけど、製作サイドになるとあまり失敗しない優秀な人間だと思う。まあこの人はいざとなったら、ギャンブルだけで食べていけるみたいだから心配ないね。

あまり幸せでもないヒロインを演じたレベッカ・ホール。「それでも恋するバルセロナ」の演技が印象的だったが、これから楽しみな女優だね。ダグの幼馴染みで凶暴な男・ジェムを演じたジェレミー・レナー。「ハート・ロッカー」の骨太演技の次に、こういう役を選んだのはよかった。

クリス・クーパーやピート・ポスルスウェイトといったベテラン俳優が脇を固めているのもよかった。ベテラン俳優って安定感があるからいいね。ピート・ポスルスウェイトはこの作品が遺作になってしまったけど、最後まで名優だった。

こういうクライム・ムービーはたくさんあるから、観たことある感は拭えなかったけど、ラストとかはやり過ぎてなくてよかったんじゃないかな。あえて、クライム・ムービーの王道に挑戦したベン・アフレックの次の作品も楽しみだ。
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