Kumonohate

女賭博師十番勝負のKumonohateのレビュー・感想・評価

女賭博師十番勝負(1969年製作の映画)
3.5
シリーズ13作。常連に加え、峰岸徹・船越英二・渡辺文雄と、出演者がいつもよりちょい豪華。夏純子もやたらボーイッシュな頭で出ている。さらに、銀子(江波杏子)さんのアイ・メイクが変わった。そして、賭博も右手とサイコロ3つだけを使う初めて見るゲーム。

これだけ長く続いているシリーズだから、ちょこちょこ新機軸を導入するのは当然だし、そこが楽しみだったりする。ただ、毎回設定が違うのだから、例えば今度の銀子さんはやたらとドス捌きが上手かったりとか、サイコロ投げで悪者の眉間をかち割るスゴ技を持っていたりとか、大幅な変更を加えたくなりそうなモノだが、そこはぐっとこらえて基本線は堅持されている。だから大崩れせず、ヘンな異色作が生まれることも無く、安定路線を進んでいるんだろう。

「関東女賭博師」で一度使われた眼科医ネタが再び登場する(ガッツリ物語に絡んでいた前作に比べるとかなり薄めだが)のはご愛敬として(江波さんは目がキレイだし、お顔もどの角度から見ても美しいので、眼科にある診察器具 =アゴを乗せて額をくっつけてカッと見開いた患者の目を医者が顕微鏡みたいなので覗いて診察するあの器具= を使いたくなる気持ちはよくわかるが)、マンネリズムと戦いながらもストイックに水準をキープし続けている制作者には敬意を表する。
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