そりゃ、あんなえちえちなクラウディアが「行くところが無いのぉ」なんて言ったら、全力で助けたくなるってもんだ。
おまけに16歳のドーテーなんて抗いようが無いでしょ。笑
ロマンスとしては、少年の憧れをうまく表現しているのだが、ストーリー展開はもたつき気味。
ラスト付近の、ピエロの所に帰ってからのシークエンスが邪魔。いっそ、神父の所からその街を去る所でラストシーンとしてほしかった。
音楽の使い方に癖があり、ちょっと馴染んでいない気もするが、時代を感じることが出来る曲が多くて、ハマると気持ちいい。
今作以降CCと呼ばれブレイクしたクラウディアだが、さすがに綺麗で、その魅力を余すところなくフィルムに焼き付けた監督のセンスの良さがうかがえる。
彼女のための作品と言っていいし、あまり細かいこと言わずにクラウディアを愛でることに集中して観るべき作品だ。
余談。
マニアックな話だが、ラスト付近で出てくる演奏シーン。
ドラムのアップで、当時はやりのジャングル・ビートから曲が始まる。
最近の映画は大人の事情で、楽器のメーカーが分からないようにしてあったり、メーカー名の所を映さなかったりするが、今作ではガッツリと「プレミア」が見える。
1960年の最新モデルなのだろうか。シングルヘッドのタムが今と左右逆だったり、カウベルがタム横についていたりと、なかなかマニア心をくすぐるセット。
音と演奏シーンも合っているし、スティックの持ち方や振り方が普通にドラマーなので、きっと俳優ではなくミュージシャンをそのまま使ったのではないだろうか。
フロアタムの音のショボさに時代が出ていて、ちょっと感動。