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GONINの346のレビュー・感想・評価

GONIN(1995年製作の映画)
3.6
男たちの挽歌、ガルシアの首や、フランスのハードボイルド映画のように、生きるために死ぬ!男たちの映画。
アクションはなかなか緊張感あるし、竹中直人の怪演は怖いぐらいすさまじいし、武の存在感は、もうそれだけ映画として成立する佇まい。
根津甚八も素晴らしいのだが、この物語は根津甚八のキャラクターを活かしきれなかったことで、この映画の美学が弱まっていると思う。佐藤浩市のキャラクターでは、少しドラマが弱い。
昔、歌手であったという拗れた自尊心の塊という男は面白いが、それはあくまで脇役に置いた時の良さだと思う。根津甚八を主役にして、元刑事が、人生の階段を踏み外し、腐っているとこに、ガサ入れ時に会ったことのある佐藤浩市が強盗に誘いにくる流れのほうがもっと物語として芯ができる気がするな。個人的な好みとして。
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