映画と言うものは自分の感情の揺れを検知し、何に対し自分が感情的になるのかを計る、ある種のテストみたいな役割を持つことが出来ると僕は思っている。
そう言った意味合いでこのfilmarksは凄い、自分の感情の揺れを人と比較することが出来るのだから。
それの何が凄いかと言うと、この映画を見て僕の感想と、そしてこの映画を見た誰かの感想が全く食い違う、そこがとても面白く、あり得ないくらい新鮮だ。
僕はこの映画に全く惹かれなかった。
それどころか不快だった、視聴を止めてしまおうかとも思った。
それでも見続けたのは感想の違う人間がいるという現実がこのfilmarksによって知ってしまっているからだ。
不快な理由、それはこのロックを愛する男に何の魅力を感じなかったからだ。自己中で能無しでオナニー野郎だ。だからこの男の行動が人々を予定調和的に上手く動かすことが出来る説得力なんて一片たりともない。
しかしどうだろう、他の人が僕の感想を聞いたら多分こう言う。
「コメディーにそんなもん求めてどーすんだ、笑えれば良いんだよ」
その通り、多分それが真実だ。
僕はホームアローン的な害ある人間をやっつけるコメディーは大好きだけど、良心ある人間をオナニー的に振り回すコメディーは大嫌いだ。学生の頃から人の悪口をぺらぺら喋る奴や人をイジり貶す人間が嫌いだったことを思い出す。
でもそれを「面白い」と感じる人も世の中にはいるんだということを改めて認識した。
そういう意味でこの映画を見ることによって得たものはないが、filmarksの使い方を学べた作品でした。
3rd DEC 2015