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スクール・オブ・ロックのbebeのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
4.8
 登場人物全員が素直で良い。
 ロック、つまり「抵抗」の授業。
 コメディ/音楽の2ジャンルでは処理できない、青春映画であり、教養映画であり、社会派映画でもある。それを小学生でも、バカでも猿でもわかるような形で見せてくれる。つまりロックだ。

 子供たちはみんないい子。柔軟で(あるいは感化されやすく)、それでいてきちんと自分たちなりの考えを既に持っている。自己表現こそ初めは苦手かもしれないが、それは学びと経験次第でどうにでもなる。大人とは違う。

 子供にできないことを大人ができるのと同様に、大人にできないことを子供はやってのける。
 だから大人は子供を信じた上で、出来ないことを「助ける」役割にあるのが理想なんじゃないか。それ以上口を出し、手を出すことにありがたみなどない。
 このことはデューイが証明している。デューイは社会的にクソで、大人とは言えない。でも子供たちの心を捉えた。社会的に立派な保護者会には出来なかったことだ。逆に、保護者なしに、デューイの教育のみで大人になった子供たちなんて、先が思いやられる。これも思いやる先があればの話だけれど。

ってことをみんなに教えてやれ。
実にロックだ。素晴らしい。
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