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スクール・オブ・ロックのEyesworthのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
4.6
【偽教師の熱烈ロック授業】

リチャード・リンクレイター監督、ジャック・ブラック主演の偽物のロック教師と生徒のロックを通じた交流を描くコメディ。

〈あらすじ〉
所属するロックバンドをクビになったギタリストのデューイ・フィン(ジャック・ブラック)は、家賃を支払うためにルームメイトの名を騙って名門小学校の代用教員の職を得る。教師として教えられることはロックぐらいしかないデューイは、子供たちにロックとは何かを教えた挙句、バンドを結成。そして、学校に内緒でコンテストに出場しようと動き出す…。

〈所感〉
ロックを題材にしたコメディだが、あまりロック史を知らない私でもディープ・パープルやレッド・ツェッペリン、AC/DCなど馴染みの名前が登場するためとても楽しむことができた。ジャック・ブラック演じる偽教師Mr.Sが学校に潜り込み、最初は不審者扱いだったが、生徒にも教師にもその人柄と話術で信用を得て、最後は保護者にまで認められることになるサクセスストーリーが単純に面白かった。学校という教師に対して生徒の絶対服従の関係性が基本の場で、「ロックとは反抗である」と名門学校の生徒達に音楽を通じて楽しく教えるデューイはその辺の先生よりよっぽど質の高い一生子ども達の心に残る授業をしていたように思う。何より子どもたちの一体感が素晴らしく心から楽しそうでこっちまで笑ってしまう。日本ではコメディでもこんな教師は許されない空気なので、こういうのがリアルでも許容されそうなアメリカのカルチャーが羨ましい。ロックには国家も人種も年齢も男女も垣根が無いのだ。
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