Ryan

隣人は静かに笑うのRyanのレビュー・感想・評価

隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)
3.6
無能なFBIは好き。


ストーリー
大学でテロリズムの歴史を教えているマイケルはワシントン郊外で幼い息子と暮らしていた。ある日、花火で大やけどを負った少年を助けた。最近、隣りに引っ越してきたラング家の子供だったのだが…。


主演 ジェフ・ブリッジス
監督 マーク・ペリントン


中盤までマジで面白い。
息もつかせぬ迫力と先の読めない展開にハラハラドキドキ。
好きですよ。無能なFBI。

しかし!後半が良くない。とても良くない。
アクション要素が不要だった。
この作風に無駄なカーアクションや対決的要素は不要。
後半から一気に冷めてしまい、この時代の作品によくある"なんでもあり"な作品へと変わってしまった。すごく残念。
これがなかったらオスカーノミネートされても、当時ならおかしくはなかっただろうに。

まず、注目すべきは制作年が1999年。
これは9.11が起きる前の作品。
そのためリアリティには欠けるが、アメリカ人誰しもが「世界一の国アメリカが狙われるわけない」と本気で思っていた空気感が作品から感じられる。
それに対して警鐘を鳴らすかの様な先取りは見事であろう。
この作品を通してまだ「余裕ぶっこいてるアメリカ人」達が見れる。

そして、そこにサスペンス要素が加わった事により"隣人は信用できるのか?"と戸惑う様子に慣れていない印象を受けた。
実際、ジェフブリッジスの演技はやりすぎであったと感じられる。
これはアクション映画でもあるからだが、この手の"隣人"サスペンスが少なかったからなのではないだろうか?

相変わらずティムロビンスは良かった。
第96回アカデミー賞にて久々登壇したティムロビンスは白髪で歳を食っていたが、今でも優しそうな印象を受ける。
そんな彼にこの役をやらせるのはとても良い配役。

全体的に一貫したサスペンスであって欲しかった。
Ryan

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