胸糞系サスペンスの傑作とのことで、一部『セブン』を連想させるとの評も目にし、観賞したもの。
確かに・・・。
まず、冒頭のシークエンスがやっばい。
超絶不気味で衝撃的、かつ不穏な空気をプンップンに発散させている。
この時点で作品としての引きはバッチリ。
その後は、サスペンス映画において一種王道的とも言える展開を見せるが、ここが本当によく出来ているため、物語への興味がずっと絶えない。
適時適切な情報開示により「嫌な予感」が「疑惑」そして「確信」へと変わっていく様を映画的に巧みに、かつロジカルに描きつつ、
良い塩梅で裏切りやスカし展開も挟みこんでくるため、先の展開がなかなか読めない。
そして、そうこうしているうちに訪れる、衝撃のラスト・・・。これは良く出来ている・・・。
確かに『セブン』を想起させるところもあるが、本作のほうが被害者にも若干の闇がある形で描かれるため、胸クソ感はそこまでは強くないかな。
噂に違わぬ、とてもよく出来たサスペンス作品でした。