Sari

櫂のSariのネタバレレビュー・内容・結末

(1985年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

2021/11/26 WOWOWプラス(録画)
五社英雄監督特集にて

宮尾登美子の長編小説『櫂』の映画化。
宮尾氏の自伝的作品で、『鬼龍院花子の生涯』・『陽暉楼』と合わせ、宮尾登美子原作・五社英雄監督のコンビ作品で「高知三部作」とも呼ばれる。

時代設定は大正3年。女衒で芸妓娼妓紹介業を営む夫の富田岩佐(緒形拳)と妻の喜和(十朱幸代)の愛憎物語。
着物姿に頭は角刈り、中折れ帽と丸サングラスという出立ちの、若い頃の緒形拳のギラギラとしたオーラが良い。家を顧みず、外面が良い岩佐の職業を内心で嫌いながら、良き妻に努めてきた喜和だったが、岩佐の再三の女性関係についに家を出て行く…儚くも、忍耐強く母性的な十朱幸代が素晴らしい。

岩佐が中国に売られそうになっていた所を助けるために買った少女・菊の成長した姿を演じた石原真理子。その美少女ぶりと意外なほどの演技力も印象的だった。
また70年代〜80年代に資生堂モデルで活躍した真行寺君枝の美しさ、子役の高橋かおりの眼差しのつよさ、島田紳助など意外なキャストも出演している。

2021-330
Sari

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