花とみつばち

櫂の花とみつばちのレビュー・感想・評価

(1985年製作の映画)
4.0
宮尾登美子の長編小説な為、私は喜和 ( 十朱幸代 )の生き様をこの映画ですべて理解できていないかもしれない。
山桃を息子達と食べる幸福な時もあったが女衒である夫、岩伍 ( 緒形拳 )に苦労する。
どこの誰の子とも知れない菊を娘の様に育てるだけでなく、愛人の子の綾子との親子愛。
男の地位が高く、苦労させられ悩むとすべて責任が女の自分にあるとさせられる世の中で、生活の為に夫に泣き寝入りはしない喜和の姿。
その、この時代で立派な喜和の姿が意地を張っていると認めて貰えない時代。
そして大人になった息子との感情の行き違いも喜和を追い詰める。

緒形拳と十朱幸代の一流俳優の貫禄ある演技が見事である。
花とみつばち

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