オルフェ

櫂のオルフェのネタバレレビュー・内容・結末

(1985年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ひたすら喜和(十朱幸代)が可愛そうだったわ…。
特に長男が亡くなったところは泣いた。
あの長男が生きていてくれたら、あの家族ももう少し違っただろうになぁと思うし。

最後は意地の張り合いで…。
それでも岩伍(緒方拳)は、喜和が折れてくると思っていたのかな。

岩伍の最後の爆発ぶりが、悲しい。

岩伍は妻の愛し方を知らなかったんだと思う。

妾の巴吉に話した、自分の父と母のことは、ほんの短い話だったけども、岩伍のキャラが形成されるに至った重要な点だったに違いない。
だから、子供にひもじい思いをさせまいと稼ぐことにこだわっていたのに違いないし、女を簡単に捨てるのは母親への憎しみからくるのかもしれない。

だけどね、そんなこと知らんがな!と言いたいよね。
女をわやにすな!だよね。
でも、喜和だけはよう捨てきらん…だったはずだと思うんだけど。
そのことに、自分で気づけなかったのかな。


久しぶりの五社作品。
相変わらず、女優さんたちの肌見せ度が高いね。
蚊帳の中で、縁側で、階段で…。
また女性たちの表情が気持ち良さそうだもんだから、女の私も見入ってしまった笑。
着物って、あっちからもこっちからも手が入れられるから、エロいよね。

五社作品を見るのは、5作目かな。
私は「薄化粧」がすごく好きなんだけど、多分、五社監督×緒方拳主演の組み合わせが好きなんだな。
まだ見ていない「陽暉楼」も、見なくては。
オルフェ

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