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雄呂血の秘宝 完結後篇のhummingbirdのレビュー・感想・評価

雄呂血の秘宝 完結後篇(1955年製作の映画)
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「雄呂血の秘宝」の後編。55年、モノクロ、スタンダード。東映マークがカラーのとは違うもの。

この作品、割と好きだな。人物の撮り方は素朴な感じだけど、カメラワークのあるシーンが普通の作品よりもダイナミック(沢島忠が助監督だから? 気のせいか?)。人もカメラも動く場面なんか、マキノみたいな感じがする。

細部もいろいろ凝っている。白黒だけど、豪華な着物か、素朴な着物かはちゃんと画面を通して伝わる。鎌倉時代なのか、烏帽子みたいなのをかぶった人たちがいる。

吉田義男はモンゴル人の役なので、刀ではなく剣(多分)で、動きが刀の殺陣とは違う(ちゃんとそれを考えている)。

後半、源氏丸とさくら丸がようやく手を取り合う場面の高揚感。クライマックスは王道の「助けは間に合うか?」のカットバック(なぜか、作品で月形が「天誅剣士」に化ける時の衣装を全員が着ているのは面白い)。
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