東映チャンネル
2016/04

「雄呂血の秘宝」の後編。55年、モノクロ、スタンダード。東映マークがカラーのとは違うもの。

この作品、割と好きだな。人物の撮り方は素朴な感じだけど、カメラワークのあるシーンが普通の作品よりもダイナミック（沢島忠が助監督だから？　気のせいか？）。人もカメラも動く場面なんか、マキノみたいな感じがする。

細部もいろいろ凝っている。白黒だけど、豪華な着物か、素朴な着物かはちゃんと画面を通して伝わる。鎌倉時代なのか、烏帽子みたいなのをかぶった人たちがいる。

吉田義男はモンゴル人の役なので、刀ではなく剣（多分）で、動きが刀の殺陣とは違う（ちゃんとそれを考えている）。

後半、源氏丸とさくら丸がようやく手を取り合う場面の高揚感。クライマックスは王道の「助けは間に合うか？」のカットバック（なぜか、作品で月形が「天誅剣士」に化ける時の衣装を全員が着ているのは面白い）。

東映YOUTUBE。前作で源氏丸と桜丸の入れ替わり、鰐淵とタルチンによるアイヌの財宝を巡る戦いの続きが描かれる。

とにかく鰐淵タルチンコンビの悪行に、源氏丸・桜丸共に後手に回る。
アイヌに化けている桜丸の実夫・源氏丸の育ての親、垣崎は捕縛され拷問を受ける日々。
助け出そうと桜丸らは尽力するが逆に罠にはめられてしまう。

そんな中、ついに源氏丸・桜丸は出会い共闘することになる。
おお、ついに逆転劇が始まるぞ…と思ったら二人は何の準備も無く敵本陣に乗り込み、垣崎を人質にされ為す術無い…ええ？無能…。

そこへ助っ人に来たのが検非違使である月形龍之介。味方として陰で支援をしてくれる存在だが、まさか月形龍之介が白覆面の「天誅剣士」として部下を連れて殴り込みに来るとは…。
こいつが最後のオイシイ所を持って行くの？！誰が主役なんだよ…。

しかも敵を全員退治したら、アイヌの財宝の巻物は燃やしちゃう。ええ？

桜丸は城を引き継ぎ、源氏丸はアイヌの子と結ばれて終わる。うーむ。もう少し二人が有能に活躍してくれよん。

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